第14話 ぼっちキャニオン

雪道もあってか、三時間程バスで揺られ、永遠とも思える直線についに終わりが見えた。

 

 

到着!!!

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ついにグランドキャニオンやで!

 

 

っと言いたいところが、想像と違った。

いや、むしろあんまりどういう所か考えてもなかったな、、、


グランドキャニオンは様々なビューポイントをハイキングしながら見て回るものだったのだ。
てっきりバスで、ネットとかでよく見る崖の所でポンっと降ろしてくれるもんかと。

 

シャトルバスの運転手さんは

 『18時15分にここで待ち合わせだからよろ』っと俺に伝え去っていった、、、

気さくで優しい運転手さん。

 

 俺は『この運転手さんならもしかすると、足りなかったお釣りを持ってきてくれるんじゃあなかろうか?まだ回収のワンチャンあるで!』

っとせこい期待を胸に抱くのであった。

 

 それはそうと、まだ昼前だから6時間は滞在できるのか!

 

 

思えば、英語堪能で土地勘もあるニシムのドタキャンから、一人でアメリカに行く事になった時は『果たして飛行機に無事に乗れるのか?入国すらできないかも、、、』とニシムに頼り切っていた分それなりに不安になったものだ。

 

ロサンゼルスに到着したが、怖くて空港から離れられず、やっとの思いでたどり着いた宿では酔った宿泊客に妙なタバコを吸わされ、夜な夜なエスパーになり、国際免許を申請して車で颯爽と駆け抜ける予定だったROUTE66は、地元民すらまともに車を走らせる事が出来ない真っ白な雪景色。何台の車が事故してたか、、、

その豪雪に大幅に足止めを喰らい、1か月ある旅の一週間を経たずして宿代で既に予算オーバー。

今後野宿が増えることは間違いない。

 

日本でもラーメン屋に一人じゃ行けず、英語に関してはローマ字のEとカタカナのヨの区別すらよくわからない俺が、日本から10000キロも離れた場所にこうして立っている。

 

人生の目標の一つ

 

『グランドキャニオンに立つ!』

 

これを達成しようとしているのだ。

やりゃあ出来る!! 

 

 

足元が雪に埋まり歩くのも一苦労だが、俺は上がるテンションを抑えきれず動き出した。 

 

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ルンルンやで!
あの景色はどこや?

偶然出会い一緒に楽しく散策できる観光客はどこや?

  

 

 

 

そして少し歩くとその光景は突然現れた。

 

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すげーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


、、、って、曇ってる!?

 

 

嘘やろ!?この日の為にフラッグスタッフに無理やり滞在してたんやぞ!

 

その後もあたりをうろつくも晴れる気配はない。

 

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『大丈夫、まだ到着したばかりや。そのうち晴れるやろ!』

 

そう自分に言い聞かせ辺りを散策していると、公園内を無料で走るバスを発見。

俺は行先もわからないままそのバスに乗り込み、勘を頼りに下車。

 

 

近くにあったロッジで冷えた体を温める。

空席が目立つ。

雪や寒さで観光客はほとんどいない。

 

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地球の歩き方を見ながらニシムに生存報告。

 

ニシム『どーですか、グランドキャニオンすごいでしょ!!』

俺『あ、はい!雪と霧でなんも見えません!!』

ニシム『。。。。』

俺『。。。。』

ニシム『、、、また、帰ってきたら詳しい話し、聞きますわ、、、』

 俺『あ、、、はい、、、、』

 

無事ニシムに生存報告もできたし、もっと歩いてみるか!

ここから近い絶景ポイントの『ヤバパイポイント』って場所にいってみるぜ!

あきらめへんでー!

 

 

 

 

、、、とは言ったものの、、、

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確かにスゲーんやけど、、、

これならハルカス、、いや通天閣の方がマシじゃねーか?

上がったことないけど、、、


とか考えているうちに気がつけば風と雪が強くなって来た。


あ、これヤバイかなぁ?
さっきの所に帰ろかな?
でも面倒やし、ヤバパイまで行った方が早そうやな…大丈夫やろ!


この選択が命取り。


わずか数分後には

 

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暴風&猛吹雪。
今まで歩きやすかった道がみるみる雪で埋まっていく。

誰かについていけばと当たりを見回すも、一緒に楽しく散策するはずだった観光客など誰一人として歩いていない。

 

まさか世界有数の観光地でボッチになるとは、、、

 

 

猛吹雪で見えていないだけで、白い部分は谷底。ここは間違いなくグランドキャニオン。崖中の崖!
わずか2、3メートル左にズレると…

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落ちたら絶対にアカン!!
突風が吹く度に全力で木にしがみついた時の恐怖は口で説明できる範疇を軽く超えている。

 

この時のグランドキャニオンの気温は−15°

 

満タンにしていた筈のスマホはいわゆる『寒さ落ち』と呼ばれる状態で、10分も持たずバッテリーが切れる。

そんなことも知らなかった俺は、まともな地図すら持たず完全に道に迷ってしまったのだ。

 

恐怖か寒さか、とにかく足が震える。

周りに人の気配もなく、もちろん暖をとる場所もない。
現在地が分からない。
二股の道が何箇所かあり、それを勘に頼り選択。

行き止まる。

引き返すが雪ですぐに自分の足跡が消え、道を見失う。

勘を頼りに、、、

 

 

 

 

ちょっとした遭難じゃねーか!!!!

 

冬のグランドキャニオンに対する予備知識が全くなかった。

孤独感と絶望感が尋常じゃなあい。
アメリカ来た事後悔すらしました。

 

 


とにかく歩き続けたる!
もう景色なんかどうでもいい、死んでたまるか!

 

 

 

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どれだけ歩いたかさっぱり分からないが、建物が見える!

ヤバパイポイントかな?
いや、どっちかと言うと完全に俺の方がヤバパイ状態。

とにかく生き残ったで!

 助かったー!!!

 

 

建物に入り暫くすると吹雪も落ち着き、何とか自分の無事を認識したが相変わらずの曇り景色…『なんじゃこりゃ、、、』

 

 吹雪の中を数時間あるいた俺は完全に心が折れていた。

 

『もういい、、、シンドイ、、、疲れたし帰る。』

 

彼氏と喧嘩した女子高生のようなセリフを吐いて、初めにバスを降りた施設にカフェや売店があったことを思い出し、グランドキャニオンを後にしようとしたその時、ふとい思った。

 

これはグランドキャニオンとの根比べか?

 

迎えのシャトルバスまで三時間程ある。

あきらめるな!ギリギリまで粘ろう!

負けへんでー!

 

 

 

 

 

しかし待てども待てども一向にきりは晴れない。

これ以上はバスに間に合わない、、、そろそろ行かないと。

 

しゃあねーなー。

ここまで頑張ったんや、悔いはないで!

今度は夏に来るからな!
あばよ、グラキャン!


っと帰ろうとしたとき、本当に突然だった。

雪も風も霧もみるみる晴れていく。


そして風の音が全くしなくなった時にグランドキャニオンはその姿を現した。

 

 

 

 

 

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CGでも絵でもない。

嘘やろ?
これはなんや?
夢でもみてるんか?
安っぽい感想ばかり出て来る。

 

 

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只々嬉しかった。

 

そもそも自然は根比べなど挑まない。

 

いつものように晴れて曇って雪降って雨降って風があったりなかったり、、、

俺がいようがいまいが、いつも通りのグランドキャニオンの当たり前。

根比べとかそう言う考えで歩いてた俺の存在など、自然からするとどうでもいいのだろう。

 

 

大苦戦の末、もうアカンわと諦めて、帰る間際にたまたま晴れただけ

 

間違いなくそれだけなのだが、そこにある圧倒的な存在に『お前頑張ったからちょっとだけやぞ』っと自然の意思を感じたくなるのも事実でした。

 

 

そして再び霧が立ち込め、グランドキャニオンはその姿を隠した。

 

 

 

 

 

 

 

、、、大満足!!!!!!

すごいもんみたし、さあ、帰りのシャトルバスの待ち合わせ場所ににいくでー!

フフ、運転手さんお釣り持ってきてくれたかなーっと??

 

 

 

せっかくやから、一泊していきゃよかったぜー!

 

 

そして、その願いは望まぬ形で実現する事をまだ俺は知らない、、、

 

 

 

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